楓林庭コラム 2025.10.3
こんにちは
『暮らしに本当に合う外構』を一緒に考え、丁寧にかたちにしていくことを大切にしています「fuurintei」です
今回のテーマは
外構も“環境配慮型”にシフトしてきている?
先日、弊社の社長が生コンポータル主催の「生コンビニ交流会」に参加し、透水性コンクリートがこれからの外構づくりに果たす役割について学んできました
お題は「オワコン」「オコシコン」「環境問題」…
その勉強会で得た内容を聞き、弊社外構でも少しずつ取り入れて行き自然に優しい、地球にいいことできたらなとの思いが沸々と湧きました
「終わらないコンクリート」
地球温暖化やゲリラ豪雨など、私たちの暮らしを取り巻く環境は年々大きく変化しています
その中で“水を地面に返す”透水性コンクリート「オワコン」「オコシコン」は、環境にやさしい素材として改めて注目されています
私たちの暮らしに直結する環境課題に対して、外構も大きな役割を果たしています
最近では馴染みも出てきて外構工事でよく耳にするようになった「オワコン」「オコシコン」
環境問題を考えてというよりも「普通の土間コンクリートよりも安いのでは?」と考える方も少なくありません
しかし実際には、土間コンクリートと比べて大きな価格差はなく、条件によっては少し高くなることもあります
では、なぜ選んでほしいのか――その理由は未来の環境問題に少しでもいい影響を残すことができたら――そんな思いを込めております
透水性コンクリートのメリットとデメリット
1. 環境への影響
メリット
透水性コンクリートは、雨水を地面に浸透させることで水の循環を取り戻します
ヒートアイランド現象の緩和や地下水の涵養に貢献し、都市部で問題となるゲリラ豪雨時の排水負担も軽減できます
水たまりができにくいため、歩行の安全性も高まります
デメリット
ただし、透水性を保つために定期的な清掃が必要です
土や砂が目地や空隙に詰まると透水性が低下し、本来の性能を発揮できなくなることがあります
メンテナンスを怠ると、せっかくの環境メリットが損なわれてしまいます
おすすめはエアブローでのお掃除
掃除の際に役立つのが、エアブロー(ブロワー) です
庭木のお手入れや落ち葉掃除に使われる機械ですが、透水性コンクリートのお手入れにも最適です
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箒や水だけでは取りきれない細かいチリや葉を吹き飛ばせる
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ゴミが目地に溜まる前に手早く掃除できる
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定期的に使うことで透水性を長持ちさせられる
長く快適に使うために
透水性コンクリートは、環境に配慮した次世代の舗装材ですが、「施工して終わり」ではなく、日常のメンテナンスが品質を左右します
エアブローを使った定期的なお手入れを取り入れることで、美しさと機能性を両立し、より長く快適にお使いいただけます
2. 価格面
メリット
単価自体は土間コンクリートと大きく変わらないことが多く、場合によっては排水溝や側溝の施工を減らせる分、総合的にコストを抑えられるケースがあります
また目地を設ける必要がないため、見た目もすっきりし、施工工程を簡略化できる場合もあります
デメリット
一方で、透水性を確保するための専用骨材や配合が必要で、材料コストがやや高くつくこともあります
施工できる業者が限られている地域では、割高になるケースもあります
3. 施工内容と耐久性
メリット
水が地中に浸透するため、表面に水が溜まらず凍結リスクが低いのも特徴です
犬走や駐車場の一部など、水はけに悩む場所では特に効果を発揮します
雑草も生えにくく、日常の管理がしやすいのも魅力です。
デメリット
従来の土間コンクリートに比べて強度がやや劣るため、重量車が常に乗り入れるような場所には不向きです
また、施工には専門知識が必要で、通常の生コン施工とは手順や仕上げ方法が異なります
4. 見た目の仕上がりの違い
透水性コンクリートは通常のコンクリートに比べると、粗めでザラザラした質感になります
シンプルなフラット感を求める方には「イメージと違う」と感じることもあります
「価格の安さ」だけで選ぶと後悔する可能性があるため、敷地条件や使い方、将来のメンテナンス性まで含めたトータルバランスで選ぶことが大切です
透水性コンクリート場所に応じた賢い使い方
施工場所を選べばコストを抑えつつメリットを享受できるのもオワコンの魅力です
💡 費用を抑えながら効果的に使える場所
✅ 犬走(建物まわりの細い通路)
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雨が溜まりやすく、雑草が生えやすい場所
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犬走を透水性コンクリートにすれば 排水+防草の両立 が可能
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細長い部分施工なので、面積が少なく費用も抑えやすい
✅ 水はけの悪い場所だけピンポイントで施工
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敷地全体を透水性コンクリートにすると高額になりやすい
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例えば「低地部分」「水が集まりやすい場所」だけを透水性コンクリートにすることで、全体の工事費を抑えつつ水害対策が可能
✅ 土間コンクリートとの組み合わせ
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駐車場など強度が必要な場所は土間コンクリート、サイドやアプローチ部分は透水性コンクリート
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こうした「ハイブリッド施工」によって、強度とコストと機能のバランスをとることができます
透水性コンクリートを“安いから”ではなく“環境にやさしいから”選んでほしい
雨水を地中に戻し、水害を防ぐ
透水性コンクリートは雨水をそのまま地中に浸透させる構造になっているため、排水溝に一気に水が集中するのを防ぎます
これにより、局地的な大雨(ゲリラ豪雨)による水たまりや都市型水害のリスクを和らげる効果が期待できます
暑さを和らげる「冷却効果」
夏場、コンクリートやアスファルトは熱をため込み、地表温度を大きく上昇させます
一方、透水性コンクリートは雨水を含んだ表面から水分が蒸発することで気化熱が生まれ、熱を奪ってくれます
小さな庭や駐車場単位でも、この効果が積み重なれば「暮らしの涼しさ」にもつながります
地球環境の問題に、どんなジャンルであっても少しでも手を差し伸べられたら――
私たちはまず、自分たちの仕事である「外構」からその可能性を見いだしたいと考えています
まずは透水性コンクリート「オワコン」「オコシコン」の取入れから…
雨水を地中に戻すことで水害を和らげ、夏場の気温上昇を抑える
それは大規模なことではなくても、暮らしに寄り添いながら環境にもつながる一歩です
日常の快適さと、未来の地球を守る選択を両立できるように
楓林庭は外構を通して、そんな小さな一歩を積み重ねていきたいと考えています